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富士山<須走口> (2012.9.15-16)

山頂




2008年8月の槍ヶ岳から足掛け4年、本邦3000m峰21座完登に向けて最後のピーク富士山に挑みます。

「富士山」・・・・・・。

生まれ育った横浜市西郊の自宅から、毎日眺めた山・・・・・「富士山」。

ドラ吉にとって、とても身近な山でしたが、一度も登ったたことが有りません。

2006年10月から本格的に登山に取り組み始め、多くの山に登ってきましたが、ドラ吉にとって富士山は眺める山であり、登る山ではありませんでした。

高山植物も無い赤ザレタ登山道を先行者の尻を眺めながら、蟻の行列よろしく登る、苦行のような登山。
イヤダ、イヤダ、登りたくない、優美な姿を眺めているだけで十分。

近くは奥多摩川苔山から、遠くは燧ケ岳や水晶岳の山頂からその姿を見つけ、喜びに浸ることができたこと。
この思い出で十分・・・・・・のはずでしたが、この二年ほど南アルプスの名峰を登っていて、3000m峰完登まで残り僅かであることに気付き、急遽目標に据えるようになりました。

当初は還暦となる来年に富士山をゴールとして目標を達成する予定でしたが、昨年の大地震の影響で富士山のマグマ溜まりに変化があり、噴火の予兆があるとかのニュースもあり、ひょっとして入山規制が発令されたりしたら困ってしまう。

そんな中、9月号の「山と渓谷」に「初秋に登りたい3000m独立峰」の特集があり、須走口からの小屋泊まりでの富士山登頂のレポートを見つけました。天候次第ではあるものの、この時期でも小屋泊まりで富士山に登れる!
静かな富士山を楽しむことができる!

9月12日には昨年より12日早い初冠雪のニュースが飛び込み、計画実行が躊躇されましたが、七合目大陽館に問い合わせたところ、既に融けて皆さん山頂に向かっているとのこと、この連休に計画を実行することにしました。





一日目(登山口→七合目)


<日程>  2012年9月15日(土)  ドラ吉単独  霧のち晴れ


<行程>

須走口登山口(8:42)→六合目(9:57-10:00)→本六合目(10:39)→七合目大陽館(11:42)


<ルート図>




公式には、吉田口は9月5日から、静岡県の富士宮・御殿場・須走登山口は9月10日から閉鎖になっています。
しかし、一部の小屋は営業を続けていて登山は可能です。(山頂の公衆トイレは閉鎖)

土曜日の御殿場の天気予報は午前中は曇り時々晴れ、午後から小雨。
須走口から七合目までのコースタイムは3:30、9:00には登山開始したいので5:00に自宅を出発しました。

東名高速からもちらちら富士山を見ることが出来ましたが、御殿場インターを下りて国道138号を北上すると正面に大きくすそ野を広げ、否が応でもテンションが上がります。


御殿場の街から


ところが途中立ち寄った「道の駅すばしり」では、白い雲に半分以上隠れてしまい、嫌な予感が広がります。


道の駅すばしり


予感は的中、到着した駐車場は霧に包まれていました。

駐車場は既にほぼ満車状態。係の人に尋ねたら夕べから結構来ている、3分の1はきのこ採りの人の車とのこと。


須走口駐車場


8:42、霧の中を七合目の大陽館を目指します。

登山口の標高は1970m、七合目は2930m、三時間かけて960mの登高です。

登山口


登山口からすぐの古御嶽神社で登山の無事を祈念しました。

古御嶽神社


初めての富士山ですが、想像以上に緑が多く感激しました。

しっとりとした登山道をのんびり進みます。

しっとりとした登山道

花の種類は多くはないものの、秋の花が目を楽しませてくれます。

ホタルブクロ
ホタルブクロ

トリカブト
トリカブト

オンタデ
オンタデ


標高2250mで一旦樹林帯を抜けました。

丁度その時、一瞬ガスが切れ山頂を見ることが出来ました。

一瞬山頂が見えた


再度樹林帯に入るとまた花が癒してくれます。

トモエシオガマ
トモエシオガマ

ミヤマアキノキリンソウ
ミヤマアキノキリンソウ

タカネヒゴタイ
タカネヒゴタイ

標高2420mの六合目を過ぎてもダケカンバが生えています。

根元からの曲がり具合が、冬季の環境の厳しさを感じさせます。


ダケカンバ


本六合目(2630m)の瀬戸館は既に営業を終えていました。

本六合目瀬戸館


標高2750m、右肩に大陽館が見えて来ました。

山頂もしっかり拝むことが出来ました。

小屋が見えた


11:42、ジャスト3時間で今日の宿泊地「大陽館」に到着しました。

「太」ではなく「大」なのは「テンでダメな小屋にならない」というオーナーの思いからです。

本来の富士山の神々しさを味わってもらいたいとの思いで、秋まで営業を続けているそうです。
(今年の営業は10月15日まで)

明朝の出発予定は4:00、高度順応に16時間かける余裕の計画です。

大陽館


ビールを一杯やったり、持ち上げた文庫本を読んだり、湧き上る雲を眺めたり、のんびりとした午後のひと時を過ごしました。

天気予報は外れて結局雨は降りませんでした。


湧き上る雲


4:40から夕食が始まりました。

メニューはハンバーグ、切り干し大根、沢庵、昆布佃煮に名物のトン汁。
ご飯とトン汁は何杯でもお替わり自由です。

夕食


夕食後、日没前の下界の景色を楽しみます。


山中湖
山中湖


相模湾と三浦半島
相模湾と三浦半島   江の島も小さく見える


箱根と芦ノ湖
箱根と芦ノ湖


山頂もくっきり見えて、明日の天気も期待できそうです。


山頂もしっかり見える


寝床は二段の蚕棚、今日は連休初日で込み合うとのことでシュラフ一枚分のスペースと言われましたが、実際はそれ以下。オイルサーディン状態で寝返りも打てません。

一時間置きに目を覚ます始末、とても4:00まで待てません。

外へ出ると満点の星空、山頂をめざし通過する登山者も結構いました。

急遽計画を変更、2:30出発で山頂でご来光を見ることにしました。





<今日のデータ>

行動時間3時間00分
歩行距離3,4km
最大標高差947m
獲得標高上り 913m
下り 0m














二日目(七合目大陽館→山頂→お鉢巡り→登山口)


<日程> 2012年9月16日(日)  晴れ


<行程>

七合目大陽館(2:25)→本七合目(3:05-3:08)→八合目(3:38-3:45)→本八合目84:05-4:08)→九合目(4:47)→須走口・吉田口山頂(5:20-5:42)→剣ヶ峰(6:35-6:41)→(休憩 6:45-7:00)→須走口下山口(7:17-7:28)→本八合目(7:53)→八合目(8:01)→七合目大陽館(8:14-8:20)→砂払五合目(8:51-8:56)→須走口(9:19)


<ルート図>





2:25、山頂に向けてスタートしました。


<服装>

(上)長袖薄手シャツ、ライトウェイトフリース、GOREレインウェア
(下)長ズボン(持参したタイツは履かず)
(その他)ニット帽、ニット手袋


ヘッ電を頼りにゆっくりと高度を上げていきます。

標識が外されているので、ガイドロープがないところではルートファインディングに神経を使います。

4:05、本八合目(3380m)到着。 

ここで吉田口ルートと合流するので、急に登山者が増えてきました。 ここが最後のトイレです。


本八合目


4:47、九合目通過、高山病の兆候もなく良いペースで登れています。

九合目


5:11、山頂直下の大渋滞。 あちこちで疲労や高山病でへたり込んでいる人がいました。

空もだいぶ白んできました。

山頂直下の行列


5:20、久須志神社の狛犬と鳥居、須走・吉田登山口山頂に到着です。

やったー!

須走口・吉田口山頂


遠くに日光連山。

日光方面


意地悪な雲が太陽を隠しています。

太陽が高度を上げても雲も上昇して、いつまでもご来光が拝めません。

意地悪な雲


山中湖はそこだけ雲海に覆われています。

山中湖上の雲海


待つこと22分、待望のご来光です。

あちこちで歓声や万歳三唱の声が上がっていました。

これまで何度も山でご来光を迎えたことがありますが、こんな雰囲気は初めてです。

やはり、富士登山の大きな目的の一つが「ご来光」なのでしょう。


ご来光


剣ヶ峰がモルゲンロートに輝いています。

それでは時計回りでお鉢巡りを始めましょう。

剣ヶ峰に朝日が当たる


溶岩の造形の妙、まるで鮫が向かってくるようです。


溶岩の造形


こんなに大きな火口を覗き込んだのは阿蘇山以来です。

噴火口


南側の景色。


駿河湾と伊豆半島
駿河湾と伊豆半島


三保の松原
三保の松原  砂嘴の形がよくわかります


いよいよ日本最高点、3776mの剣ヶ峰に向かいます。

最高点標と記念撮影をする人の列が長く続いています。

剣ヶ峰


6:43、ついに日本最高点に立つことが出来ました。

本邦3000m峰完登プロジェクト、完遂です!

こんな好天のもとで達成でき、喜びもひとしおです。


日本最高点


剣ヶ峰を下りて、先に進むとビューポイントがあります。

影富士です!   この景色を見た瞬間の方が剣ヶ峰に立った時よりも嬉しかったです。

影富士


西から北西にかけての景色


八ヶ岳と甲斐駒
甲府盆地を真ん中に、甲斐駒と八ヶ岳


槍穂
甲斐駒の奥に槍穂の峰々


間ノ、北岳、甲斐駒
間ノ岳、北岳、甲斐駒


大沢崩れと影富士
大沢崩れと影富士


一時間半かけてのんびり一周、おかげさまで絶景を堪能することが出来ました。

さて、下山は砂礫の中を駆けおります。

下山前に服装を調整、フリースを脱いで軽装に。

スパッツを装着、ゴーグル・マスクを着けて砂塵に備えます。

7:28、いざ下山!


下山道1


吉田口との分岐、本八合目(3380m)を目指します。


下山道2


大陽館(真ん中)が見えて来ました。


大陽館が見える


8:14,大陽館に帰って来ました。

標高差780mを46分で下って来ました。 いいペースです。

ここでトイレを借りて一服、最後の砂走りに備えます。

大陽館2


いよいよ砂走りの開始です。

砂払五合目(2230m)まで一気に700m下ります。

砂走り1

砂走り2


下り得意のドラ吉、700mを31分で駆け下り切りました。

少し調子に乗りすぎたかなと反省しきりです。

富士山、ごめんなさい。

山頂を振り返る


砂払五合目からは緑に包まれた登山道を余韻に浸りながらのんびり下りました。

下山道3


ただし、木の根があちこちに出ていて、少しいやらしい登山道です。


歩きにくい道


9:19、無事登山口に帰着しました。

天気予報が良い方向に外れ、好天のもと秋の富士山を満喫することが出来ました。

やはり日本一高い山、遮る物のない絶景、富士山は登っても素晴らしい山でした。

無事下山


今日は連休の中日、車道にまで車が溢れていました。

最後まで富士山が笑顔を振りまいてくれました。


駐車場へ


駐車場脇で見つけた富士アザミ、やはり富士山によく似合います。

富士アザミ


<今日のデータ>

行動時間6時間54分
歩行距離10,6km
最大標高差1,811m
獲得標高上り 904m
下り 1,832m











これでドラ吉の夏山は終了、思っていた以上に充実した山行をすることが出来、満足感の高い夏を過ごすことが出来ました。

10月からの山行計画もしっかり立てて、秋山を楽しみたいと思います。
今年は夏がしっかりしていたので、紅葉も期待できるようです。


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テーマ : 山登り
ジャンル : 趣味・実用

コメント

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ドラ吉さん 3000m峰完登おめでとうございます。

快晴の富士山で すばらしい山行になりましたね。
3000m峰完登の次に目指すは 百名山完登でしょうか?


レポのきれいな写真を拝見し ちょっぴり富士山へ行った気持ちになれました。

いつかは富士山に、とは思うものの なかなか足が向きません。
レポ参考にさせて頂き いつの日か9月の平日にでも
行ってみたいと思います。

もうすぐ紅葉シーズン到来 楽しみですね。

百名山

ぱず~さん、お早うございます。お蔭さまで小さな目標を達成することができました。

富士登山は登山と言うより「イベント」の要素が強く、なかなか足が向かないですよね。
それでも、今回比較的静かな時期に登れて、展望にも恵まれたせいもあり、良い山行になりました。

百名山ですか・・・・、物理的、時間的、そして経済的制約があり正直狙っておりません。
これからは北アや南アの未走破ルートを歩いて、ゆっくり時間をかけて足跡を繋げていきたいと思います。

これからの台風の動向にもよりますが、今秋の紅葉は期待できるみたいですね。
ババ平をベースにした天狗原周遊をメインの計画にしています。
テント泊山行がブームで、どこのテン場も大混雑のようですから、日程がポイントですね。

3000m峰全てGET

ドラ吉さま。
最後の3000mが富士山と言うのがすばらしいですね。
9月の富士山は既に静かな富士山ですね。

ゆっくりした山登りを心がけていますが、ついついPM2時~PM3時頃まで行動してしまいます。
それでも先日の湯俣温泉を登山の行程にいれたのは大正解でした。

そうそう来週はおじさんテニス仲間で継子岳(御嶽山)へ日帰り山行を計画しています。
夜は仲間の保養所で飲み明かし翌日は開田高原そば祭りなど楽しみたいと思います。

天狗原『紅葉と槍』良い絵になりそうですね。
たのしいレポ期待しております。
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横浜生まれで現在は柏の住民です。
野球はドラゴンズ、サッカーはレイソルを熱烈に応援しています。
妻のポチと楽しく山を歩いています。

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